太陽光パネルの環境への影響など

太陽光

太陽光発電は燃料を必要としないので、発電中はCO2を発生しません。

しかし実際に言えば、「太陽光パネルを製造し、運搬し、設置する」過程でもちろんCO2が排出されます。

こういった具合に「間接的に」排出される太陽光発電のCO2の量に関して説明します。

CO2には「直接排出」と「間接排出」の2種類があります。

一つは、「直接排出」です。

発電中に排出するCO2のことで、例えば火力発電の場合は石炭などを燃やすことでCO2が発生しています。一方の太陽光発電は、発電中に燃料を使わないため、CO2の直接排出はゼロです。

もう一つは、「間接排出」です。

太陽光、風力など自然エネルギーでの発電は、化石燃料は必要としませんが、太陽光パネルや風力発電施設は工業製品ですので、製造や設置の過程でCO2を排出します。

発電以外のところで排出されるCO2が「間接排出」です。

間接排出は、現在のところ、どんな発電方法であっても完全にゼロにするのは難しい状況です。

製造時の使用エネルギーを可能な限り減らし、今のCO2を排出する発電方法に代わって太陽光でCO2を出さない発電をして「元を取る」(カーボンニュートラルにする)ことができるか、という方向で技術は進歩しています。

太陽光パネル製造時のCO2排出

太陽光パネルの場合、発電を始めるまでにCO2を排出するのは以下のような場面です。

原料の採掘と精製(レアメタルやガラスなど)

工場でのパネル製造

運搬、設置工事

製造時の排出量は、もちろんパネルの構造や大きさ、寿命によって異なりますが、現在のところ、太陽光パネルの寿命を30年とした場合、平均して「17~48g-CO2/kWh」と計算されています*1。

太陽光発電の「間接CO2排出量」を、太陽光パネルが寿命までに発電できる電力の量で割った場合、発電量1kWhに対し、17~48グラムのCO2を排出する、と考えられます。

これを様々な公式に当てはめていくと、だいたい現時点では、長くても2年少し運転すれば、製造時のCO2排出量を帳消しできます。

また急ピッチで進んでいる分野ですので、2年もたたずに「元が取れる」日がくるのも遠くはないでしょう。

値段も以前は一般家屋に張るのに200万円ほどかかっていたのが、今は70万ほどで貼ることが可能なことも増えています。価格もだんだんと下落し、性能も上がっています。

太陽光パネル自体の寿命は約25〜30年。パネルのほとんどがガラスで構成されているのですが、非常に頑丈なつくりをしているので、30年も持つんですね。一考の余地はあるのかと思います。

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